2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
* いかにして現代詩と「和解」するか 詩人の渡邊十絲子氏は『今を生きるための現代詩』(2013)において自身が詩を書き始めた1980年代に比べて現代では詩というジャンルそのものが凋落の一途を辿っていることを指摘し、現代詩が敬遠される理由としてそもそ…
* 柳田国男の山人論 日本民俗学の祖、柳田国男はその初期において『後狩詞記』(1909)『遠野物語』(1910)をはじめとする一連の民間伝承に関する論考を発表していますが、そこでのテーマとしているものの一つに「山人」の問題があります。ここでいう「山…
* 学問救世としての民俗学 日本民俗学の創始者、柳田国男は1875年(明治8年)に兵庫県の神東群辻川村(現在の神崎郡福崎町)に生まれ、1900年(明治33年)に東京帝国大学卒業と同時に農商務省に入省し、それからほぼ20年ものあいだ官僚として農業政策に携わ…