2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
* 嘘と真実の処方箋 臨床心理学者河合隼雄氏の名著として知られるエッセイ集『こころの処方箋』(1992)のなかに「うそは常備薬 真実は劇薬」というエッセイがあります。その要旨は以下のようなものです。 一般的に人々は適当な嘘を上手に混じえて人間関係…
* こうの作品における表面と深層 2016年に公開された映画が大きな反響を呼んだ『この世界の片隅に』で知られるこうの史代氏は1995年に『街角花だより』でデビューした後、1997年から初期の代表作といえる『ぴっぴら帳』を7年に渡り長期連載し、四コマ漫画家…
* 日本哲学入門(藤田正勝) 日本哲学入門 (講談社現代新書) 作者:藤田正勝 講談社 Amazon ⑴ 日本哲学のはじまりと西田幾多郎 日本における哲学の歴史は一般的にはPhilosophyを「哲学」という日本語に訳したことでも知られる西周が行った哲学講義によって始…