かぐらかのん

本や映画の感想などを書き記していくブログです。

2026-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「悪の凡庸さ」と「語り口」の問題

* イェルサレムのアイヒマン 20世紀を代表する政治哲学者、ハンナ・アーレントには1963年に公刊した『イェルサレムのアイヒマン』という大変有名な著作があります。ここでいう「アイヒマン」とは、ナチスの戦犯であるアドルフ・アイヒマンのことです。アイ…

暮し・ねじれ・戦後民主主義

* 戦後民主主義と花森安治 山本昭宏氏は『戦後民主主義』(2021)において日本における戦後民主主義を次のように総括しています。「戦後民主主義」の前提にあるのは当たり前ですが「民主主義」です。ここでいう「民主主義」における「民」とは誰のことを指…

戦後民主主義と訂正可能性

* 戦後民主主義の到達点 國分功一郎氏は新著『天皇への敗北』(2026)において戦後憲法学を切り口として日本の戦後民主主義を論じています。同書はその冒頭で日本を代表する憲法学者樋口陽一氏の言葉を引き、戦後日本の憲法学者たちは単に憲法の専門家であ…