かぐらかのん

心理学関連書籍、ビジネス書、文芸書の書評などを書いていきます。

社会

「憐れみ」によって手を取り合うということ--「テーマパーク化する地球(東浩紀)」

テーマパーク化する地球 ゲンロン叢書 作者:東 浩紀 発売日: 2019/06/14 メディア: Kindle版 *「観光客の哲学」の舞台裏あるいは実践録 1990年代後半以降、日本社会においては「大きな物語」の失墜と呼ばれるポストモダン状況がより加速したと言われていま…

日常から世界を問い直すということ--「遅いインターネット(宇野常寛)」

遅いインターネット (NewsPicks Book) 作者:宇野常寛 発売日: 2020/02/19 メディア: Kindle版 * 走りながら考える本 1995年以降の日本社会においては「大きな物語の失墜」と呼ばれるポストモダン状況がより加速したと言われています。「大きな物語」という…

否定神学の特異点--「意味がない無意味(千葉雅也)」

意味がない無意味 作者:千葉雅也 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/10/26 メディア: 単行本 * 〈意味がある無意味〉と〈意味がない無意味〉 「勉強の哲学」で一世を風靡したかと思えば「デッドライン」で野間文芸新人賞を受賞。自己啓発本から文…

交響とルールのあいだ--「社会学入門(見田宗介)」

社会学入門--人間と社会の未来 (岩波新書) 作者: 見田宗介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る * 「あいだ」を照らし出す 本書は社会学とは「関係の学」としての人間学であるといいます。社会…

「観光客の哲学(東浩紀)」〜「二層構造の時代」を生きるということ

ゲンロン0 観光客の哲学 作者: 東浩紀 出版社/メーカー: 株式会社ゲンロン 発売日: 2017/12/11 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る * 「観光客」とは何か かつての「オタクの批評家・東浩紀」というイメージからはなんとも程遠いタイトルですが…

動物・不可能・拡張現実

社会学入門 人間と社会の未来 (岩波新書) 作者: 見田宗介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る * 「現実」と「反現実」 個人が「私は私である」「私はここにいる」という生のリアリティを獲得する…

消費と情報の彼方、コンサマトリーな生、瑞やかな歓び。

現代社会の理論?情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書) 作者: 見田宗介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/08/16 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る * 「見はるかす」ということ 20世紀を代表するアメリカの神学者、ラインホールド…

「ここではない、どこか」から「いま、ここ」へ

人はその想像力をもって世界を照らし出し、自分なりの物語を創り出すことによって「私は私である」「私はここにいる」という生のリアリティを獲得します。 すなわち、人が生きていく上でどういった想像力を参照するかは大きな問題です。では、現代を生きるた…