かぐらかのん

心理学関連書籍、ビジネス書、文芸書の書評などを書いていきます。

頼み事を快く引き受けてもらって、好感度まで上がる!そう「Iメッセージ」ならね。

 
 
 
普段、職場や家庭において、誰かに「お願い」をする機会は少なくないでしょう。どうせ頼まないといけないなら、できれば快く引き受けてほしいものです。
 
そこで「お願いの仕方」にちょっと気をつけて、一工夫してみるというのは如何でしょうか?
 
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対人コミュニケーションにおいて一般的には、相手を主語とする「YOUメッセージ」よりも、自分を主語とする「Iメッセージ」の方が相手の心に響くとされます。
 
「(あなたは)手伝ってくれますか?」ではなく「手伝ってくれたら、(私は)とても嬉しいです」。 「(あなたは)この仕事を早く片付けてくれますか?」ではなく「この仕事が早く片付いたら、(私は)すごく安心します」。
 
人は何かを押し付けられると、それが良いことか悪いことかという判断とは別のところで「押しつけられたと言う事実自体」に反発してしまいます。
 
これを「心理的リアクタンス」といいます。人間というのは基本的に「自分の意思で決定した」という事実に高い満足感を感じる生き物なのです。
 
この点、「Iメッセージ」は何かを押しつけてしているのではなく、自分の感情を開示しているに過ぎない為、心理的リアクタンスは比較的少なく、相手も受け入れやすいというわけです。
 
さらに「Iメッセージ」はその言外に「あなたは私にとって価値のある存在だ」というメッセージが含意されています。
 
これは自己愛の研究で高名なハインツ・コフートで言う所の鏡映自己対象体験に相当するでしょう。人は常に自分の価値を照らし出してくれる鏡を求めているのです。
 
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ですから、頼み事を引き受けてくれた方には、その後やはり「Iメッセージ」で、きちんとフォローを入れれば、さらに良いということです。
 
「(あなたは)仕事がとても早くて正確だね」ではなくて「いつも早く正確な仕事をしてくれて、(私は)とても助かってます」。
 
「Iメッセージ」を上手に使いこなせるようになれば、頼み事を快く引き受けてもらえる上に、あなたの好感度まで上がるのですから、まさにいいことづくめです。
 
いざという時、呼吸をするようにごく自然に「Iメッセージ」が言えるよう、日々習慣付けていきたいものです。